青木野枝 新作銅版画『玉曇』より
        山口藍 新作銅版画集『 春』


2011-05-17
   
   
 

東日本大震災で被災された方々、そして福島第一原子力発電所の事故により大変な不自由と心配を強いられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

多くのアーティスト達が、この様な激しい災害と社会不安の中、美術に何が出来るのか、何を生みだし、何を伝えればよいのか、それぞれの立場で悩み、そして少しずつ前に進んでいる様子が伝わってきます。

エディション・ワークスの企画出版活動も、ようやく少し前進を始めました。
山口藍の個展『雲隠』が台湾、AKI Gallery でスタートし、新作版画集『(よろこび)』の「春」も発表されました。6月5日までの開催ですので、期間中に台湾をご旅行される方は是非ご覧下さい。

金田実生は大阪のギャラリー風での個展(6月27日〜7月9日)に向け、油絵と銅
版画を制作中です。

本にまつわる企画、エディション・ワークス ビブリオ へはこちらから。
エディション・ワークス企画作品の中から木版画の作品を紹介します。
エディション・ワークス企画作品の中からモノクロの作品を紹介します。

 
 
工房・作家ニュース
 山口藍 Ai Yamaguchi


AKI Gallery (台湾/台北)にて、個展『雲隠』が5月14日より始まりました。
山口藍にとって2011年上半期のメインとなる展覧会です。そしてそこで、新作版画集『(よろこび)』のなかから「春」も発表されました。
今回の作品は、いつも山口が描く女の子たちからオーラのようなエネルギーが放たれているとしたら、そしてそれが目に見えるとしたら、という観点で描かれています。銅版画においてもそれは共通していますが、四季折々の草花に姿を借り、四季毎に感じるよろこびと共に姿を現します。AKI Gallery の様子は山口藍のブログをご覧下さい。

国内では、日本橋高島屋にて6月1日より開催の『 ZIPANGU / ジパング展』へ参加しています。ミヅマアートギャラリーの三潴末雄氏がキュレーターを務める、非常に個性豊かな若手の現代美術作家31人が集うグループ展です。東京、大阪、京都の3都市を巡回します。
また日本橋高島屋では6F美術画廊にて、『 ZIPANGU / ジパング展』出品作家による小作品展『Nippon現代アート外伝』も同時に開催しています。
そこで山口の新作エッチング『』の『春』が先行発表されているほか、版画4作品が展示されています。こちらも合わせてご覧下さい。
版画集『(よろこび)』
についてはこちらをご覧下さい。


也趣藝廊 / AKI Gallery 台北市民族西路141號 / 141, Min Tsu W. rd., Taipei 103-69, TAIWAN / TEL 886-2-2599-1171
 会期:2011年5月14日〜6月5日

『 ZIPANGU / ジパング展』 
 会場:日本橋高島屋8階ホール
 会期:2011年6月1日(水)〜6月20日(月)

       
       
       


AKI Gallery DM(表裏)。作品は「ひかる河も」2011年
『ZIPANGU展』と同時開催の『Nippon現代アート外伝』/日本橋高島屋美術画廊(6F)、山口の版画作品展示風景
   
   
山口藍 新作銅版画集『 春』
 
 
 金田実生 Mio Kaneda
 

金田実生は6月27日より大阪のギャラリー風で始まる個展に向けて準備中です。

個展は新作の油彩画やドローイングと共に、現在制作中の銅版画シリーズが発表される予定です。
今回の銅版画作品は「呼吸」をテーマに、スピットバイトという、筆に腐食液をつけて直接銅版の上に描く技法で制作しています。何度も描いては削り磨かれる中から、深く柔らかなトーンが生まれ、静かな「息づかい」を描き出しています。
この展覧会に向けての制作期間中に東日本大震災があり、私たちにとっての「息づかい」には大きな変化が生まれたと思います。大きな変化によって揺れ動くなか、私たちの「息づかい」を見つめ直す機会となればと思います。

金田実生のアーティストページはこちらから。

ギャラリー風 大阪市中央区北浜2-1-23 日本文化会館9F/ TEL 06-6228-0138
 会期:2011年6月27日〜7月9日


 
  
 
スピットバイト技法により、腐食液で描画中の銅版
   『息で曇る』 油彩、紙 / 09年
 
 
 青木野枝 Noe Aoki
 

青木野枝は青梅市役所に大きな彫刻作品と言うべき葡萄棚を制作し、その後、南イタリアの大学でワークショップを行うなど、精力的に活動中です。
新作版画集『 玉曇(たまぐもり)』のページを更新し、全作品を掲載しています。こちらをご覧下さい。
また、同シリーズの大型銅版画2作品は現在制作中で夏頃完成予定です。

 
アートゾーン神楽岡 展示風景
青木野枝の新作銅版画
『玉曇(たまぐもり)』